会社に、飛び込みでよく営業マンがやってくる。その営業マンは
「弊社の商品は素晴らしいのです。ぜひ購入して下さい。」と
必ず言う。私宛ての場合、時間があるときは会って話を聞く。
しかし、聞いても5分程度。営業マンが名刺交換を言ってきた
時は、すぐに名刺を渡し帰ってもらう。飛び込みで来た営業マンの
特性は自社の商品の良さをアピールすることのみを言ってくる。
私が、その商品を必要であろうとなかろうと「弊社の商品は
素晴らしいのです。ぜひ購入して下さい。」と言うのだ。
そんな営業方法でもたくさんの件数を訪問をすると、たまたま
その商品を探している人に出会い、その時に売れる。しかし、
かなり効率が悪い。営業の世界では、これを千三つ(センミツ)
と言う。千件回って3件は売れるという事だ。きっと利益は
出ないので、営業マン教育の為にやらせているのであろう、と
考えてしまう。

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営業活動を行う場合に私の持論は、商品30%営業70%。
どういう意味かと言うと「商品の良さでは売れない。商品よりも
大切なのは売る人。営業マン」なのだ。そうでなければ、商品が
よければ何でも売れるという事になる。人格や仕事に対する思い、
営業歴などの方が買う側には重要なのだ。営業する社員に対しては、
騙し売りではないのか?売りっぱなしではないのか?信頼できる人
なのか?買ったあとも対応してくれるか?購入後、商品の使い方
などの相談に対応してくれるのか?など、たくさんの疑問がある。
そこをクリアしないと買わない。一般的に見て、突然飛び込みを
してきて「商品が良いから買ってくれ!」と言っても買わない。
それが営業の基本と、私は考えている。しかし、良い商品であれば
売れると考えている人が多い。

売れる為には、自己のアピールが一番!自分を分かって頂く事。
商品の紹介は後でも構わない。それと買って頂く方の事を知る事
なのだ。

飛び込みで来た時に、商品の紹介はせずに、入ってくるなり
福一不動産の電話番号は、291-2103(フクイチフドウサン)。
「会社名と電話番号が一緒なのは珍しいですね!」
「全国的に見ても珍しいのでは?」
「どうやって取ってこれらのですか?教えて下さい」と
言われれば、私は自社の事なので、「それは…」と答える。
他にも「福一不動産と言う名前は福岡で一番と言う意味ですか?
教えて下さい。」と言われれば「それは…」と答える。他にも
「宮崎県出身の古川社長がなぜ福岡で始めたのですか?」
「苦労は無かったですか?」などと聞いて来れば、全て
「それは…」と、答えるだろう。最初から商品の話をしてくると、
押し売りであり、全くその商品の事を考えていなければ、聞き
たくないというボタンが入るが、自社の質問や私の事について
聞いてくると、答えざるを得ない。そして、真剣に聞いてくれると
「なかなか良い奴ではないか!」というボタンが入る。それから
商品の話をしても良い。商品については、話さなくても興味を
持てば自ずと聞いてくる。しかし、聞いて貰える環境を整え
なければ、話は始まらないのだ。

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よくある話だが、Aさんは「○○○」という車をインターネットで
見て、この車が自分に合っている。金額的にも、機能性の性能も、
価格も合っている。車の色も赤と決めた。後は、価格交渉と発注の
為に、いつ販売店に行くかだけなのだ。ある日、販売店へ買う気
満々でAさんは行った。これだけ買う気満々なので、意中の車を
注文して、納車を待つだけの形にして、帰ってくるだろうと思った。
しかし、販売店の営業マンが商品30%、営業70%を知らない場合は、
そうはいかない。商品説明をご理解頂くレベルまで、キチンとしないと
いけない。マニュアル通りに説明を終えてからでないと、注文へは
進めない。車の内容は熟知していて、すぐにでも購入したいAさんとの
温度差は歴然。Aさんが何を考え、何が目的で来ているのかはお構い
なしで、営業マンのペースで話が進む。そこで大切なのは、お客様が
何を考え、どうしたいのかだ。そこを察知してくれると買う側は思って
販売店へ行っているのだが、商品が一番と思っている人は気付かない。
商品が良いから売れると思っているからだ。買い側は、自分の意向を
認めて貰わないと購入には進まない。

この様な場合でも商品は30%営業マンの質が70%になる。お客様に
聞いて、聞いて、聴いてをし、お客様の意向をお聞きして、その
思いを理解する必要がある。理解すれば、何でもない問題だ。
正に「棚からぼたもち」だ。営業70%の重要性がわかる。

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全国的に有名な「めんたい会社」さんでのエピソード。
そこの「からし明太子」はとても美味しく、毎日お客様が並んでまで
買いに来て、飛ぶように売れていた。夕方5時には、在庫が全て売れて
しまう。めんたい会社の社員さんは、売れることをとても嬉しく思って
いた。しかし、毎日になると、夕方5時に売れてしまう事が当たり前に
なる。長い時間待って買えなかったお客様からもクレームを言われる。
毎日憂うつになった店員さん達は、並んで買えなかったお客様へ、横柄な
態度で「もう売り切れ。また、明日。」というような態度を取るように
なった。その態度がうわさになり、毎日並んでいたお客様が来なくなって
しました。これも、商品が一番と思っている人達が行ってしまう問題点だ。

商品は良くてはならない。しかし、いつでもウエイトは商品30%
営業70%なのだ。商品以外のものの方が大切だということである!