7月16日朝7時より、フォーバル福岡支店会議室にて、
ステップアップ20が行われました。
この日は、1月18日にテレビ放映されたカンブリア宮殿の
「劇団の経営ビジネス」劇団四季 代表 浅利慶太氏でした。
これまでの劇団は、舞台だけではやっていけない。
巨大エンターテイメント集団に変えた。
舞台だけで食べていける集団に変えた。
真剣に演じる事を売りにした。ちょっとの違いにも厳しい。
そこに代表の浅利は、こだわりを持っている。
「一意を落とすものは去れ!」は、浅利の厳しさなのだ。
講演にはスポンサーも付いている。キャノンが劇団四季の
キャッツに出している。また、役者さんも商店街でチラシ配り。
初公演の日。予定より早く開場。総勢25匹の猫たち。
どの猫も、舞台狭しと個性を出し、会場狭しと動き回る。
公演は大成功!しかし、浅利は満足していない。
1963年。劇団四季は、お固い演劇集団だった。当時は
お金が無くて大変だった。月に3回ほどの公演では
食べていけない。劇場は、8億円。
アメリカでやっているミュージカル「キャッツ」を、日本でも
やりたいと考えてした。そして、みんなに相談したところ、
「何にしろ劇場を作ってやって見よう!」という事になった。
そして、1年間のロングランを成功させた。今では、年間
公演3600回。年間総動員数311万人という劇団に成長
させた。
新劇は食べて行けなかった。当時の資金を、演劇をしている
ものの10倍つぎ込んで、「キャッツ」にかけた。ダメだったら、
それでおしまい。しかし、それが当たった!
2009年秋。アメリカのエージェントが使ってもらいたい演劇を
紹介にやってきた。四季にやってほしいのだ。エージェントは、
劇団四季に一目置いている。世界的にも素晴らしい劇団なのだ。
四季の養成所。700人近くの劇団員がいる。
この俳優さん達を食べさせるところにしたのだ。
この日、オーデションが開かれた。応募者は1350人。
各自レベルも高い。学校の先生もいた。しかし、合格者は36人。
劇団四季に必要なのは、スポンサーと組むこと。
そうすることで、観劇費は全て10000円以下。さらに子供価格を
作った。託児ルームが劇場内にある。自前の劇場を持つ四季に
しかできない。
若いお客さんに何回も来てもらうことが狙い。
劇団員の競争がひどい。初年は給与0円。2年目は10万円、
3年目は15万円。4年目からは、大卒初任給クラスの23万円の
給与になる。浅利は言う。キチンとした給与を払うからこそ、
芝居の技術が上がる。無料で演じるところに、クオリティーの
高さは求められない。
全国でやれるのは、知的レベルの高さと情報の均一化によって、
どこの地域でもロングランができる。劇団四季の舞台は、
修学旅行の人気コース。営業部隊は、こまめに回ると言う。
学校側は、そういう事を勉強をしている子にとっては
良い事だと言う。
利益だけではなく、若い世代から、劇団四季のファン層を
作っている。島根県公津市に四季が来た。その名も
「こころの劇場」。地域で無料で演じている。子供たちは、
わくわくで参加。
子供たちの感想は、「感動した。大きくなったら劇団で働きたい。」
だった。子供たちの感動は、今後の四季を育て、強くしていっている。
演劇物は東京に集中している。それを、地域まで広げている。
そのひとつが「こころの劇場」なのだ、と感じた。人生に感動を与える
事を一番に考えている、と浅利社長は言う。
四季のビジネス戦略の素晴らしさが、このDVDから学べました。
広い考え方から、ロングランを生んでいるのだと感じました。
この戦略を弊社の戦略の参考にしていきたいです!