8月27日朝7時より、フォーバル福岡支店会議室にて、
ステップアップ20が行われました。
この日は、4月19日にテレビ放映されたカンブリア宮殿の
「不可能を可能にせよ!~幻のキノコを生む会社~」
(株)雪国まいたけ 社長 大平喜信氏でした。
年間270億円を売り上がる(株)雪国まいたけ。
世界で唯一キノコの大量栽培に成功した会社だ。
まいたけは世間ではマツタケと並んで、高級な
キノコだった。もちろん、人工栽培は難しいと
言われていた。とてもデリケートなものだった。
東京から車で2時間半。新潟県にある(株)雪国まいたけ。
1日50万パック。従業員1600人の働く巨大キノコカンパニー。
1キロ1万円で取引される高価な食べ物。
おがくずにまいたけの菌を植える。そして、菌が育つには、
ある一定の環境が必要。おがくずの中で増殖する。
2ヶ月経つと、おがくずの中からマイタケが顔を出す。
しかし、成長するには室内の環境保全がキチンと
整っていなければだめ。湿度の変化にもまいたけは敏感。
変化があると、美味しい状態にはならない。神経を尖らせて
毎日当たらなければ、いいものは出来ない。
しめじ、えりんぎの栽培にも手掛けている。
どうして、まいたけに手掛けたのですか?という質問に
「できないと言われるのであれば、やってやろうと決意
した!」と言う。大手も手掛けたが、ほとんどが撤退して
いった。
大平社長は、自分がまいたけの市場をリードする事にした。
そのためには、下記の3つの実行をした。
・農協を通さず直販する。
・価格を毎年下げる。
・取引先への集荷量全体の2割以内にする。
新潟県南魚沼市。早朝、一人の男がマラソンをしていた。
大平社長だ。毎日5キロを走ると言う。少年時代は貧乏な
生活だった。中学を出てすぐに出稼ぎ就職。仕事に慣れたら、
地元へ戻され働いた。しかし、中卒で給料が安い。
そんな中、モヤシの販売を手掛ける。それも、太いモヤシを
販売することにした。いろんな方法で、美味しくて良いモヤシを
研究したが良いものは出来ない。研究は3年に及んだ。そんな
ある日、太くて美味しいモヤシが出来た。
その諦めない性格から、まいたけの生産にも手掛け、見事
成功したのです。父親から「中卒の負け犬がそんなことは
できない!」と言われ、奮起したのだ。
モヤシの開発研究が上手くいかない時は、毎日の食事は、
腐ったモヤシ。そして、腐りかけたバナナ。お金が無い。
真冬、家のガラス窓が割れても修理するお金が無く、
家族4人でなんとか頑張ってきた。
「貧乏が辛い」と思うか「しょうがない!」と思うかで、人の
成長は違う、と大平社長は言う。
今、カット野菜が売れている。雪国まいたけもカット野菜へ
参入。1パック98円。安全で便利。しかも安い。
それが売り。わずか1ヶ月で、全国シェアが一番になった。
しかし社内では、社長が「今の30倍売れ!」と指令を出して
いるので、喧々諤々の会議がなされていた。
「6万を30万個にしよう!より、200万にしよう!の方が良い。
何故かと言うと、その方がいろんな戦略が出来るから・・・」と
言う。それが大平社長の戦略なのだ。
雪国まいたけは、現在、まつたけの培養に手掛けている。
「不可能を可能にするのが、当社の目指すところです。」と
社員は語る。「出来れば、早いうちに作り上げたい。」
と大平社長は言う。
なぜまいたけの培養に成功したのですか?という質問に
大平社長は「勉強してなかったので、既定概念がなく、
できると思っていたからだ!」と語る。何事も「やれる!」と
思う気持ちが、この会社を育てている、と感じました。
「世の中で勝っている人は、自分に勝っている!」と語る。
強い精神力と、やる気、必ずできると考える事の素晴らしさが
伝わる社長でした。