3月研修会が開かれました。
大宰府天満宮の禰宜、味酒安則氏にお越し頂きました。
演題は、今回の会場、博多百年蔵にちなんで「日本酒の話」
でした。
今の日本のお酒は、日本酒よりも焼酎といってもいいぐらい
焼酎がメジャーになりました。海外でも蒸留酒が国を代表
するお酒になっています。
とうもろこしからできる蒸留酒はバーボン。サボテンからできる
蒸留酒はテキーラ。その地の主産物を使い造っています。
日本酒もその意味から言うと、お米を主産物として、日本の
ものとして造っています。また焼酎も、米や麦いもを原料として
蒸留したものです。
お酒(日本酒)は中国から福岡へ伝わり、全国へ広まったので
はないかという説があります。博多湾は、鶴の羽の姿をして
いる、非常に美形の港です。昔から、中国よりたくさんの文化が
伝わってきています。また、有明海よりも博多湾の方が良く利用
されています。
日本で一番古い遺跡は、板付遺跡であるといわれています。その
頃の日本に、米が伝わってきました。日本人の苗字はほとんどが
2文字。百済人のほとんどが2文字。中国や韓国の苗字は多文字。
大宝律令発布をした頃に、百済人が日本にやってきました。そして、
日本の地名や人名を2文字にしていきました。日本の地名や人の
苗字は1文字が多かったのです。昔は「産(ウミ)」と読んでいた
福岡の地名は、「宇美」と変わりました。また、「安(ヤス)」は夜須に
変わりました。どんどん百済人が2文字に変えていきました。
日本の都市は、水が多い(川が多い)所がほとんど。水系単位に
所在しています。また、デザイン都市になっています。これも百済
人です。この百済人が酒を持って来ました。酒造り部を連れて
来たのです。また、高麗人が持ってきたとも言われています。
百済人か高麗人が伝えたお酒の作り方を学び、天皇へ献上
しました。それが味酒さんの先祖。その時に気に入ってもらい、
天皇から名前を頂きました。その苗字が味酒(ウマサケ)。当時は
そう呼んでいたそうです。正に、味酒さんの先祖です。
お酒を最初に造ったのは、味酒(ウマサケ)家。
お米は熱還元率が高い。女子柔道の谷亮子さんも、試合前に
「おにぎり」を食べます。熱の還元率が高い為、力が出るのです。
また、梅干しを一緒に食べると、85%の熱カロリーが還元できます。
米は保存性に富んでいます。5年はご飯として食べられます。
5年を超えるとせんべいなどにします。しかし、昔は20年保存しろと
言われていました。米を天日に干すと20年持つのです。
合戦が盛んな時代は、米を炊くと煙の量で人数などがわかって
しまっていました。干し飯は、お湯をかけるだけで食べられます。
世界で米を食べているのは18%。小麦がだんぜん多いのです。
~米の悪い点~
1.酸性が強い。
肉と米を食べる私達へ、海外の友人に変な顔をして言われた。
「日本人は肉、米両方とも酸性を食べて、体を酸性にしていく。」と。
血液は弱アルカリ性。小麦粉はアルカリ性。だから、世界の82%が
小麦粉。しかし、日本には梅がある。小麦粉ではなく、米の日本には
日の丸弁当がある。
2.米は熱帯の食品
だから苗床。23度になったら発芽する。だから、日本でも出来る様に
なった。
3.米を作るのは水がいる
だから、水田という。世界の3倍雨が降る。しかし、山岳国なので
保水力がない。だから、木をたくさん山に植えた。そのおかげで、
日本は緑の多い国なのだ。
米に付くカビは表面に付いても、中には入りにくいのです。
それを上手く利用しているのが餅です。長持ちする理由です。
おにぎりは海苔でまくとカビにくいのです。高菜も同じ。塩が
長持ちさせてくれるのです。