8月6日朝7時より、フォーバル福岡支店会議室にて、
ステップアップ20が行われました。
この日の「DO IT!」は「売筋は追わない」
(株)ヴィレッジヴァンガードコーポレーションでした。
童話や絵本、ジャズのCDなど、おもちゃ箱を
ひっくり返したようなお店。倉庫を改造して
作られた、れっきとした本屋さん。
階段を上がると、ごちゃごちゃとしている。
店内は、どこに何があるかわからない。
社長の菊地敬一さんは、「普通の本屋は
やりたくなかった」と語る。
売れ筋の本がある訳でもなく、ごちゃごちゃ
置いてある。例えば、音楽が好きな人は、
だいたいこのあたりに来れば何か置いてある
といった感じだ。
本は、かなりの高さで置いてあるので、はしごも
必要。専門の本に凝っている。こだわりの臭いが
ぷんぷんする。
何もないわけではなく、想いやこだわりがある。
しかし、何でもあるという訳でもない。
コミックも充実。うちの店に来れば、この作家の
本は必ずあるという自負はある。
店員さんは「僕に趣味で置かしてもらっている!」
と言う。「どんな本があるかは、簡単に説明できない。」
と語る。
社長の菊地さんは、「こだわりがなければ絶対に
だめだよ!」と言っているらしい。
店内は、ポップがたくさんある。しかし、このポップを
読むと売り手の思いがわかる。店員さんが勝手に
自分の思いで書いている。店員さんは、楽しいと語る。
否定的ではなく、笑いを少しいれる。くどくど書くな!と
言っている。
お客様のターゲットを決めて売っている。好む人のみが
集まる。しかし、最後の1個まで売っていく。
本は全く売れなくても引き取ってくれるが、雑貨は
買い取り。その市場で、必ず売っていくことを使命と
考えている。
階段にもぎっしり本やグッズが並んでいる。
コーナーに来るお客様タイプも自ずと違ってくる。
お客様は、この店の個性を理解している。
「欲しいものがここに来ればある。他とは全く違います。」
と語る。CDもこだわりのポップが書いてある。
指輪まで売っている。DOITのスタッフは、何がなんだか
わからない。
菊地社長は、広い店よりも狭い店が面白いと言う。
店に来て発見が無くてはならない。「普通の本屋は、
売るだけの業務をやっているだけ。」と語る。
お客様は、全て固定客になっている。
PATA店は、ビレッジバンガードの中でも一風変わって
いる。沖縄コーナーには、沖縄の本、CDが置いてある。
本だけではなく、その事について深く詳しくなる様に
なっている。
あるコーナーは黒人の文化について伝えている。
マイケルジョーダン、モハメッドアリ等黒人で活躍
している人。文化を伝える内容になっている。
「店は成長する」と語る店長。
面白くてたまらないと言う。
アルバイトになっても、簡単には社員になれない。
趣味と店内の仕入れは違う。あくまでお客さんありき。
本も新刊が次々と出てくる。その流れに押され、
どうして良いかわからなくなって行く。
その流れに押されず、こだわりでお客様を呼ぶことが
できなければダメなのだ。
アルバイトに聞いてみると、決まったことが全くない。
仕入れても、売れるかどうかはわからない。しかし、
そこが面白い。そして、楽しくやることを生きがいに
している社員をみることが、社長の楽しみなのだ。
給与はどうなのか?
「年功序列は嫌いだ!」と語る。自由にやって、
こだわりの給与体制にしている。
フランチャイズ制は取っていない。直営のみ。
まだまだ、どんどん店を出して行く予定だと言う。
当面の目標は、80店舗で100億を目指す。
これからは、このようなお店がどんどんでてくるのだろう。