成長企業の社長の講演を聞くと、どの社長も
「人材が一番の財産」と言う。お客様に支持され、
選んでもらわなければ会社は成り立たない。
そのお客様といつも接している社員を大切に
しなければ、お客様を大切にするはずがない。
社員を大切にしない会社の発展は無いと言う。
人を大事にしない会社は、ある一定の間は成長し、
利益も残すだろう。しかし、長年に渡り盤石なのは
難しい。社員を大切に、社員を一番に考え、強い
会社を作っている。
先日、上場している不動産会社社長の講演を聞いた。
一昨年のリーマンショックで会社の業績が落ち、
存続も危ない状況に陥った。しかし、社長は社員全員に
リストラはしない。と明言した。「このような時こそ、
社員の力が必要。皆の力で、会社を立て直そう。」と
言ったのだ。そして、リーマンショックの大きな打撃を
受けながらも、全員で会社を立て直した。この話こそ
「人材が一番の財産」と言えるものだろう。
香酢の「やずや」さんは「名を残すは下。金を残すは中。
人を残すは上。感動を残すは最上」と社是で謳っている。
社長が名を残してくれていても、後に残った人たちの
ためにはならない。有名だったのだ。と言う事だけは
残るかもしれないが。
私も常々、社員を育て素晴らしい人材にしていかな
ければ、盤石には成り得ないと考えてしる。しかし、
なかなか素晴らしい人材は育たない。このことを
考えると「自分には能力がないのではないのか。」と
思い、悩んでしまう程。思った以上に人を育てるのは
難しい。けれども、社員が当社のような小さな会社を
大きくしていこう。自分の大切な会社なのだからと、
思ってくれることが一番なのだ。
「人を残すのが上。」優秀な社員がいる会社であれば
あるほど、業績もいい。人材はお金では買えない。
それも、同業他社から優秀な社員を連れてきても、
長年に渡り愛社精神が強い社員とは想いが違う。会社の
ことを一番に考え、持っている力を存分に投じてくれる
社員を育て、盤石な会社にしていきたいものだ。社長は
「社員の期待を裏切ってはならない。」という想いを
いつも心に持っておくこと。
そのためには、「やって見せる」「やらせて見せる」
「いつも誉める」「諦めない」「随時、承認する」
「理解できるように伝える」「叱る」「社員本人自身が
自分から変化するのを待つ」ことが必要だろう。