9月18日18時より大同生命保険福岡支店6階大会議室にて、
博多法人会4支部研修会が行われました。
この日の講演は、「あの素晴らしい愛について」
きたやまおさむ氏でした。
きたやまおさむさんは、兵庫県淡路島出身。
1946年、大学在学中にフォークソング・グループ
“フォーク・クルセダーズ”を結成。
1970年「戦争を知らない子供たち」で、第13回レコード大賞。
当時は、歌を歌っていて医者になれた。
しかし、今はそんなことはできない時代になりました。
2又を掛けていると、事件になる。そんな時代です。
きたやま先生は、精神科医で、精神分析学をしている。
高齢の方は、すぐ昔話をしたがる。
戦争体験をした方は、その時の体験を覚えている。
きたやま先生は、8歳か9歳の時の京都駅が燃えたときに、
京都から出られなくなったと思ったことを覚えている。
当時のきたやま先生は、すぐに駅ができることを知らなかった。
誰もが経験したことがあると思いますが、
母親に自分はどこで生まれたのと聞いたときに、
「橋の下で拾ってきた!」と言われたことがショックで、
ずーっと覚えているものです。
そんな、小さい時に体験したことを、研究している。
3歳の時からずる賢い子は、もうその時からずる賢い。
みんな、3歳の時に体験したことを引きずっている。
そのことを考え、100年前、200年前の親子関係を調べたいと考えた。
何を調べればいいかを考え、浮世絵に気づいた。
浮世絵は3万枚ある。
外国に流失した日本の浮世絵をバブル期に、外国の人が本にしていた。
浮世絵は、平均的な台本を考える。
きたやま先生は、浮世絵をプロジェクターで映して、
説明をしていただきました。
日本の浮世絵は、お母さんと男の子とのものが多い。
単にお母さんと子供を描いているんではなく、
必ず取り持つものを間に描いている。
お互いに、それを見ている。
1)共に思うこと。
2)共に眺めている。
3)文化継承と言葉を覚えている。
4)情緒的交流をしている。
二者間内交流と、二者間外交流をしている。
傘に空いた穴を見ている歌麿の浮世絵は、
子供の顔が後ろ向きになっていて、子供が自分と置き換えることができる。
この浮世絵は、内容に人気があり、いろんな画家がマネをしている。
日本の絵は、母子のつながりを意識している。
子どもと母親が同じところを見ているが、この“母子のつながりが一番”と
日本人は、美化しているのかも知れない。
しかし、西洋の絵、キリストの絵は、母子の視線が違っている。
違う絵も、登場人物は、全員違うところを見ている。
全体の5%程しか、母子が同じところを見ているものはありません。
そして、お父さんがでてくる。
日本は、父親が家に居なかったのか?恥ずかしかったのかも知れません。
映画の1シーンでも、後ろ姿で、2人が同じ方向をみているシーンは、
横のつながりをあらわしている。
これが、日本の文化ではないか。
浮世絵母子像に戻って考えてみると、儚いものを見ていることが多い。
ホタル、シャボン玉・・・
二人が見ているものが未来であり、間が切れることを意味している。
しかし、横に立ち、後ろから支える母のことを表している。
母子の絵を見ながら、父親は頑張るのかも知れません。
私たちは、「心と心のつながり」を忘れてはならない。
「あのすばらしい愛をもう一度」という気持ちが大切です。
親子の横のつながりを大切にしてほしい。