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接近戦、一騎打ち戦やってわかったこと 前編

中洲にテリトリーを決めて最初にしたことは、接近戦と
一騎打ち戦。ランチェスター経営の竹田先生が言う。
「弱者は接近戦と一騎打ち戦しかやってはいけない。
間違っても間隔戦や空中戦はしてはいけない。間隔戦や
空中戦は強者のやること」と、起業して間もない頃、
購入したランチェスター経営のテープが何回も言っていた。

○接近戦
接近戦とは、正に字のごとく。遠いお客様には目もくれず、
近くのお客様を対象に仕事をする。遠くのお客様が高額の
仕事であっても移動時間の無駄と万が一、トラブル事が
起こった場合、即対処ができない。お客様が一番困って
いる時に対処ができないのであれば、自社の存在もあって
ないようなもの。できない事はお客様へご迷惑をかける事に
なる。しいては信用がなくなる事になる。仕事は継続して
行うことが大切。売って終わりの会社もたくさんある。
売った後は知らない。そのような商売では、いつまで経っても
信用がつかず、お客様は永続しない。また、紹介のお客様も
出てこない。大切なのは目の前の売上よりも、継続して
お客様とお付き合いすること。お客様を大事にするためには、
即お伺いができなければ意味がない。近くなくてはならない
のだ。ランチェスターのテープはそう私に言っていた。その
教えにのっとって、今も私は経営を続けている。


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現在もそのポリシーは変わらないので、お客様からクレームの
連絡があれば、即お伺いしている。私達ができる限りの事を
している。お客様は近隣のみなので、連絡があればいつでも
すぐに駆けつけることができる。福一不動産では社員全員へ
自転車を支給している。その自転車を使えば、どのお客様へも
5分で行ける。すぐさま対応できる環境である。お客様へ早急に
対応できるように心がけている。

最近ではありがいことに、いろいろな方から地域を問わず、
所有物件のことで依頼がある。しかし、社員へ「中洲または
中洲周辺を自社地域にすることを説明し、それがお客様へ
迷惑をかけないことなのだ。」と話している。私より社員の
ほうがテリトリー意識が強く、お客様へご迷惑をお掛け
しそうであればお断りするケースが多々ある。

また、いろいろなところで当社の地域戦略について話している。
お客様の方から依頼の電話がある時「福一さんのテリトリーでは
ないよね。」という質問がある。今ではお客様も福一不動産の
地域戦略について詳しくなっている。利益を上げ、信用してもらい、
盤石な会社を作っていきたいと思うのであれば、地域、客層を決め、
接近戦で行うべきだ。

「御社の得意分野は?」と聞かれて「何でもやります。」と答える
会社は多い。しかしそれは、戦略が決まっていないことと同じ。
お客様に支持され、いつも利用してもらうことを一番の目的と
考えるのであれば、接近戦で攻め、狭い範囲でも「その範囲だけの
方達をお客様に限定して業務しています。」という方が信頼される。
継続して利用してもらえるのだ。


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○一騎打ち戦
戦争で説明すると、刀や槍で戦うこと。空中線は鉄砲や大砲、
飛行機で戦うことと、ランチェスターから教えてもらった。
わかりやすく例を使って説明しよう。

○広告媒体を使った例
広告媒体のテレビやラジオ、雑誌や新聞は空中戦。看板やチラシ、
のぼりは一騎打ち戦。看板やチラシ、のぼりは、その場所に来た
人にしかわからない。看板は、看板のある場所に行かないと
見られない。のぼりものぼりのある場所に行くと見ることはできる。
チラシはその地域にしか配らない。結局は、折り込みしたエリアや
手配りした場所しか見てもらえない。

それに比べて、テレビやラジオは広いエリアに流れている。誰でも
見ることや聞くことができる。テレビやラジオがあれば、どこでも
見ることや聞くことができる。広告する先の指定は広く、福岡県内
とか九州とか全国などで、とても広範囲。このような不特定多数を
対象に広範囲で広告を打つやり方は、ランチェスターでいう空中戦
なのだ。


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