商品 地域 客層の限定(古川隆奮闘記4)
ある出会いがありました。
鹿児島から福岡に進出してきた社長がすごく親しくしてくれて、
その人に入りなさいと言われ、平成8年の7月ぐらいから、
中小企業家同友会に入りました。
入ったらすぐに、100人位の方たちの前で
「司会せれ!」と言われました。
司会などしたことないし、人前で話したこともない。
そのときの講師が、ランチェスター経営の竹田陽一先生でした。
竹田先生が壇上で、僕が司会で、2人でやりとりしました。
そのとき初めて人前でマイクを持って話しました。
すごく気持ちよくて、うれしかったのを憶えています。
竹田陽一先生と知り合う機会ができました。
昔、『ランチェスター弱者必勝の戦略』という本があって、
その文庫本を買って読んでいました。
「この理論は正しいな、僕はよくわかる」と、
その本にすごく感動していました。
あの本を書いた素晴らしい先生がそこにいて、
しかも壇上で僕と司会でやりとりして、楽しいなぁと思って、
熱狂的なファンになりました。
でも、経営コンサルタントという人たちは、
企業からいくらかコンサルタント料を毎月もらうというのが収入です。
僕はそのころ年商750万円です。年収じゃないです、年商。
竹田先生に会いに事務所へ行きました。
「ああ、古川くん」と言われ。
「月5万円うちに払わないかね」と言われました。
月5万円。年間で60万円?当時の私には、そんなの払えるわけない。
それを「5年ぐらいで払いなさい」って言われました。
いや、もう絶対払えない。「いや、僕払えないですよ」と言ったら、
「3万円でどうですか?」と言われました。
「いや、3万もとんでもない。明日つぶれるかもしれんし、
そんな5万も3万も毎月払うんだったら・・・」と言ったんですよ。
そしたら竹田先生、僕の顔を見てブスッと怒って、
どこかに行っちゃったんです。
残ったランチェスター経営の社員さんが
「古川くん、毎月いくらだったら払える?」と言われました。
私は、ずっと悩みました。払えないと言ったら、
もう竹田先生は僕と話してくれないのではないか?
ブスッと怒って行ってしまいましたから。
どうしようかと思って、ずーっと考えて・・・・・・・・・。
「5000円だったら払える」と言ったら、「よか。5000円でいい」と。
「1番安いもので20万円でカセットテープ20本のものがある。
それを、48回払いで買いなさい。」と言われました。
20万円も高いお金を払って買ったので、20本のテープを車の横(助手席?)に置いて、
和白の移動の間に聴きました。
聴いたら差し替えてまた次のテープを聴いて。
なにしろ20万円ですから、もうしょうがない、これを聴くしかない。
僕が尊敬している人の内容のテープなので、もうガンガン聴きました。
半年間、ほんとに何回も聞きました。
通常、経営するときに必要なものは、「人・物・金」じゃないですか。
人は人材、それと物は売るもの、それとお金が必要、というけど、
テープはそう言わないんです。そのテープは、僕みたいに貧乏なやつでも大丈夫だと言うんです。
何が必要かというと、「『商品・地域・客層』が必要だ」と言うんです。
それを聞いた時に目からうろこが落ちました。
僕らは不動産屋だから、特にその地域というものが大切なんです。
地域を自分たちで決めて、この地域でやろう、と
頑張ってる不動産屋って多いんです。
「商品・地域・客層」が大切だと言われて、
地域をしぼらなきゃいけないと、本当に思いました。
当時、長距離で30分以上1時間ぐらいかけて移動していたのですが、
その移動している時にテープが言うんです、
「移動時間は無駄だ」と。(笑)。
その間は車の運転をしているだけ。仕事してないんです。
遠いところに1時間も2時間もかけて行って、
商談は15分で終わって帰ってきて、3時間も4時間も時間を費やして、
無駄だとほんとに思う。
私はそうやって、地域を半径500mに絞りました。
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『いくらだったら払えます?』って、私はイヤですな~。