武士道から武師道へ 武道家 平成武師道総長 佐竹 雅昭氏
12月7日19時30分より、中洲5丁目にあるIPホテル
2階宴会場で、博多経友会12月定例会が行われました。
講師は、武道家 平成武師道総長 佐竹 雅昭氏で
演題は「武士道から武師道へ」でした。
空手と出会った時に、日本の歴史の積み重ねによって
出来たものなのだ!と感じました。
「武士道」という厳しいルールを決めて、守らなければ
ならなかったのでしょうか?それは、戦国時代があった
からなのだろうと考えられます。
殺し合いが頻繁にあった戦国時代。江戸時代になって、
皆が殺し合いをしなくても良い時代になりました。
この良い時代を長く続ける為には、厳しいルールを
続けて行かないといけないと考えたのです。
「立場のある人間は、責任感のある行動を取らなければ
ならない。」
責任ある立場の人間が違ったことをした時には、切腹を
したのです。厳しい社会をつくる事で、平穏な時代が
続けられると考えたのです。
そして明治の時代になった時に、今度は和魂洋才を
行いました。日本の魂を忘れず、西洋の事をどんどん
勉強しようと考えたのです。いろんな事を吸収し、日本の
風土に合うものにしていきました。
そして、昭和になり戦争に負けて、平成を迎えた「今」と
なっては「和」の心を忘れていったのです。
空手のチャンピオンになった佐竹さんは、キックボクシングの
前田明と日本武道館で戦いました。右ストレートが入り勝利。
その事がきっかけで、プロになれたのです。プロになると、
メディアがどんどんやってました。
メジャーになると、いろんな依頼がきました。テレビも取材に
やってきました。どんな仕事もやってきました。お笑い系の
仕事もやっていきました。
そして、K1という世界を造りました。初めてすぐは人が集まり
ません。テレビ放映がされた時は、映る所だけに人を集めて
そこだけを撮ってもらいました。そして、人がどんどん集まって
きました。お金も佐竹さんの所に集まって来たのです。
そうなると、良い人も集まるが悪い人も集まり、人の嫌な所を
たくさん見る事になりました。
ある時にふと考えました。このままでいいのか?自分の
事だけを考えていたのではないか?と気付いたのです。
朝青龍や海老蔵にしても、「心」を忘れているのでは
ないでしょうか?
キチンと頭を下げられる文化を思い出しました。
なんでここにいるのか?
どうして働いているのか?
どうしてこの仕事をやっているのか?
と考え、理由付けが出来る人になっていかなければ
ならないのです。
依存心、依頼心、期待心を持たない事にしました。
人を頼らない。自分を頼り、自分を信頼する事をやろうと
考えました。そう考えたら、最初に「義」という字が頭に
浮かびました。
地道に目立たずに、傍に居る人に武師道を伝える事に
していきました。
今では、大きな企業の社員研修を担当しています。
朝、走らせます。最初は元気に頑張りますが、次第に
疲れてきます。しかし、その行動で連帯感を感じてきます。
そして、佐竹さんはこう話します。
「のどが渇いたら、水を飲みたい。しかし、もらった水を
全て飲んではならない。人の為に残しておかなければ
ならない。自分の事だけを考えている。その気持ちから
考え直す様に指導しています。」
「礼節」という言葉があります。「礼節」とは礼儀と節度
なのです。あいさつには初めと終わりがあります。
終わりも大切です。
朝起きたら、最初に自分に「おはよう」と言いましょう。
寝るまえに、自分に「おやすみ」を言いましょう。
そこに「礼節」があるのです。
自分には器があります。その大きさに合った量の水を
器に入れて飲む様にするのです。器より多く水を汲むと
溢れます。溢れない量の水を飲む事が必要なのです。
しかし、そうやって器を大きくしていかなければならない
のです。
喧嘩に強くなくてはならない。
人との戦いには勝てる人にならなければならない。
自分に厳しくなくてはならないのです。
人の言っている事を聞いて認めて、その事を踏まえた上で
自分の考えを持たなければいけません。リーダーになり、
信頼されて日々切磋琢磨し、かっこいい大人になって下さい!
自分の「こころ」を持って下さい。
佐竹さんの「こころ」のこもった話は、参加者の皆さんに
伝わった事と思います。
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