七光り者とは言わせない!400億円企業成長の秘密 正晃(株)の印正哉社長
10月7日19時30分より、博多経友会が
グランドハイアット福岡2階宴会場で行われました。
今回の講師は、正晃(株)の 印 正哉 社長でした。
(株)正晃は、試薬の会社。
研究用の薬品を使っている会社です。
臨床検査薬など、病院で使っている検査薬や
検査機械を販売している会社です。
電化製品の販売もやっている。
健康食品の販売も行っています。
学生時代はロン毛。
ギター片手に、歌う学生。
典型的な軟派。
学生時代は、全く会社を継ぐ事は考えてなかった。
4年生になったときに、タケダ薬品の子会社のワコー薬品に入れられた。
ここで、徹底的に鍛われた。
男一人で、やっと抱えられるぐらいの重い荷物500個を、毎日1個づつ運んだ。
それを、6ヶ月やらされた。
体重が15キロ落ちた。
3年の間、他人の釜の飯を食べたことが、将来のために役立ちました。
その時の経験のひとつが、コンピューターで分析をしプログラムをつくる仕事。
分からないことばかりで、たくさん本を読み、徹夜で勉強した。
しかし、頑張って作ったプログラムの間違った箇所が1/3あって、
また、やり直し。
そんなこんなでも、完成した。
コンピュータが、毎回間違いを吐き出していたのが、
やっと、「がー」っと、回ったとき、心から嬉しくて、印社長は泣いた。
もうひとつの経験が、どさまわりで営業を経験したこと。
田舎にある、30件ぐらいの病院を一件一件回った。
今まで全く来てくれなかったのに今さら営業に来てもダメでしょ!と言われた。
ある、病院は、厳しくて、
「冗談じゃない!お前の様なやつが、二度と来るな!」と言われた。
軟派な印社長ですが、この時は、
「なんとかしなければならない」と考えた。
その時、父親の顔が浮かんだ。
父親の会社に泥を塗ってはいけないと思った。
それから、1年間、何回もこの30件の病院を回った。
少しづつ、会話をしていくことを決行。
ある時、町の祭りの人出が足りず、協力させてもらった事などがあり、
少しづつ少しづつ、承認して頂く行動を決行。
ある冬の日、雪が降る中、電車に乗り、
あまり便数のないバスで乗り継ぎ、
たくさんのカタログを持ち、歩いて1時間の病院。
まるで、昔の日本映画の「八甲田山」。
病院に入るなり、いつも嫌ごとを言っている理事長が、奥に入れてくれて、
「こんな寒い中、よく来たな!」と言われて、コーヒーを入れてくれた。
フルーツパフェしか食べた事なかった、印社長ですが、
コーヒーがとっても美味しく美味しくて感動して、涙した。
しかし、コーヒーを出してくれただけ。
「コーヒーを飲んだら早く帰れ。」と言って追い返された。
帰りはまた、「八甲田山」でした。
次に、その病院をお伺いしたとき、取引を開始してくれた。
心から嬉しかった。
転勤した時は、その理事長は涙してくれた。
「お前だから、取引してたのに・・・」と言われた。
印社長は、取っても嬉しかったそうです。
昭和54年にお父さんがやっている(株)正晃に帰ってきました。
最初は、(株)正晃の弱いところをどんどん強くしていった。
印社長が、入って会社の売上はウナギ登り。
ある時、試薬だけではなく、試薬の機材を販売しようと、
当時の社長のお父さんが提案し、印社長は、突然次長に抜擢。
病院へ営業を始める。
しかし、病院からは、試薬を販売していた(株)正晃が、「機械も売っている」
と言っても信用されなかった。
社員みんなが、悔しくて泣いた。
そして、社員全員で機械のことを知るために、1ヶ月間分解して、勉強しました。
1件だけ、その機械を見てみようと言われ、プレゼンした。
病院の先生方が、たくさんの質問をしてきたが、全て答え、完璧にやれた。
そして、1号機が売れた。
みんなで、その日打ち上げをし、社員(いっしょに頑張った仲間)と喜びあった。
その時の、社員の気持ちは、今でも忘れられない。
社内では、いろんな職を兼任して、事業を拡大していった。
机が、たくさんあって、どの机にも資料満載で、毎日大変でした。
平成2年37歳で社長になりました。
お父さんが70歳。
その当時、年商100億、社員数は100名でした。
37歳で、まだまだ信用の無い、印社長に任せました。
そして、お父さんは、全く口をはさまなかった。
社長になった印社長は、
1)負けない。
2)七光とは言わせない
3)会社を大きくしていく
4)社員を守る
その施策として
1)エリアの拡大
最初は熊本、沖縄へ進出。次に宮崎、鹿児島(M&A)。次に長崎へ。
東京へも進出(社員からの申し出で進出)最初6名だったのが今では20数名。
今では、上海へも進出している。
2)バランスシートの自己資本率は最低でも20%は持たなければダメ。
3)社員を大切にする。
1人でどんなに頑張っても10億。
人を大事にしなかったら、何もできない。
嫌いなやつでもなんでも、大事にして、売上を上げてもらい還元していく。
社員と企業は、ギブアンドテイク。
少なくても、一般より高い給料。
そして、満足してもらえるボーナス。
そして、利益が出たら、決算賞与。
会社が出して、海外旅行へ行かせている。
社員が一生懸命頑張った利益を、社員へ還元していくことが大切。
社員に対する愛情。社員の会社に対する愛情。ギブアンドテイク。
心から、社員を愛しています。
1)正、誠、精
2)明るく前向きにプラス思考
3)健康
4)遊べ、遊べ、遊べ
が(株)正晃と印 社長のモットーです。
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