新地のママ 続編
このブログは、「開業4年。大阪北新地に4店舗の
凄腕ママ 前編」、「開業4年。大阪北新地に
4店舗の凄腕ママ 後編」の続きになります。
高級クラブホステス引退
あることがきっかけで、高級クラブを引退する事に
なった。まだまだ働きたかったが、仕方がない。
退職はしたものの、働く先も考えずにいた。
しかし、今までお世話になったお客様が黙っては
いなかった。たくさんの方から連絡があり、どの方も
「自分で店をやったらいいじゃないか!」と言われた。
しかし、当時の直美さんには、そんなお金も無かった。
そのことを皆さんに伝えると、お金は出すと言う。
それも、皆さんで全額準備すると…。
考えもよらない話に、耳を疑った。直美さんにとっては、
感動のあまり、涙の出る内容のお話だった。
今までの苦労がお客様に伝わり、応援をしてくれる。
それも、お店を出してくれると言ってくれている。
こんなに嬉しい話は無い!
「甘えてよいのか…」と思った。
即答はできなかった。
直美さんは、何日か考えた。
考えて考えて…出した結論は、お願いすることだった。
そして、オープンしたのが、現在もエスパスビルにある
「メンバーズ恋」。
主婦からホステスになったので、店を経営した経験も
全く無く、人を雇ったこともない。経理も、給与計算の
経験も無い。セット料金の設定から頭を悩ませた。
でも、やるしかない。直美さんは、いろんな勉強をした。
簿記の教室にも通った。
オープン当日はドキドキものだったが、たくさんの
お客様が訪れてくれて大変な1日だった。10坪の狭い
店ですが、次の日も、その次の日もお客様でいっぱいに
なった。
忙しさで不安な心は吹っ飛んだ。毎日が戦争のようだった。
「今でも、オープンに出資頂き、毎日のようにご来店頂いている
お客様には心から感謝しています。」と、直美さん。
毎日毎日忙しくてたまらない日々が続き、直美さんにとって
大変ではあるが嬉しいことだった。
2年後、同じビルの同じフロアーに空きが出た。お客様が
連日たくさんお越しになるので、すぐ前の店でもあるので
、そこも借りた。お店の名前は同じ読み方であるが、漢字を
変えて「蓮」とした。
その2年後、今年の2月には「スナック香千里」をオープン。
3月には、バー「ブラウンシュガー」もオープンした。
「恋」をオープンしたての頃とは全く変わり、お店の経営にも
自信がつき、スタッフにも恵まれ、とんとん拍子に4店舗を
経営するほどになっている。
そんな直美さんだが、3人のお子さんのお母さん。
この家族への愛情もわすれてはいない!
毎日食事を作り、学校へ行かせているのだそうだ。店へは、
22時ほどに出勤。閉店までは居る。そして、2時ぐらいに
仕事を終わらせ、新地近くのセカンドハウスで仮眠。
始発で家に帰り、お母さん業。子供を学校へ出し、主婦業を
キチンとした後は、もう一度仮眠。2回に分けて睡眠を取る
毎日を送っている。子供の事とお店を考え、両方をキチンと
こなせる様に毎日をやっている。
また、経営方針にもこだわりを持っている。
一般的には、どんな会社も社長の給料が一番多い。
しかし、直美さんの考え方は違う。
「現場が一番。」
現場で頑張っている人に、たくさん給料を取ってもらって
良いと考えている。
そこが「4年で4店舗開店している理由」であり、
「皆がやる気を出してやってくれる」環境なのかも
知れません。
トラックバック(0)
トラックバックURL:
コメントする