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I win You win その1

人と接する時や営業活動を行う場合に、とても大切な
心掛けがある。
全てにおいて成功の近道は「You win」であること。
相手のことを考え、お客様の目的が何であるかと
いうことを十分理解して行動すること。
それが「You win」である。

人と接する時、営業活動を行う場合、I winで行動する
人が多すぎる。
「とにかく私の行動を見てほしい。」
「自分はこんな仕事ができる。」
「こんな事もやれる。」
「私は素晴らしい人間なのだ!」
「それを見せたい!私を見てもらいたい!」
と営業をするときや人と接するときに自分のことだけを
押し出してくる。これがI win。
ある程度の売上額や営業職ではなんとかやれるだろう。
そのような行動をすると、相手に「私を見てほしい」と
いう行動が伝わってしまい、営業活動に行き詰まり、
失敗をすることが多い。

I winの典型的な悪い例
《お客様から、価格交渉をされたときに、その行動
(You win)が裏目に出る》
980万円のマンションを販売するとき、売主から最低950万円で
販売してほしいと頼まれる。お客様にその物件を案内して気に
入って頂き、「買いたい!」と言われる。このお客様から
営業マンが「自分自身を気に入ってもらうために、お客様に
とって利益になることをしたい」という本来のお客様と自分の
目的がそのマンションの契約をするということを忘れ、情報を
知っている私をアピールしたくなってしまう。そして、お客様から
価格交渉される。営業マンは心の中で「君は凄い!」「素晴らしい!」
「仕事ができる!」 とお客様が自分に言ってくれる方法を考える。


091207-01.jpg


このようなとき、お客様の本意は価格交渉ではなく「自分が徳を
したい!」「他の人と違うサービスを受けたい」 「自分だけは
特別でいたい」と思っている。その手法が価格交渉なのだ。

しかし、I win(自分を見てほしい。自分を認めてほしい。)で
考え行動する営業マンは、最低値を提示することでお客様が
「君は凄い!」「素晴らしい!」「仕事ができる!」 とお客様が
言ってくれる、間違いなく言ってくれるのだと思っている。
なぜかというと最低値を提示するからと自分勝手に思う。そして
簡単に最低価格を提示する。「お客様に950万円でいいですよ!」と、
その場で簡単に言ってしまう。

そうするとお客様は「自分が徳をしたい!」「他の人と違う
サービスを受けたい」「自分だけは特別でいたい」と考えているので、
「自分はまだ徳をしていない!」「他の人と違うサービスではない!」
「自分だけは特別ではない」と思ってしまう。そして「もっと下がる!」
というボタンのスイッチがお客様に入り「●●●万円にしてくれ!」と言う。

この時点で、お客様のために最低の金額を提示し「気に入って
もらえる」と考えていた営業マンの思惑ははずれる。「自分が徳を
したい!」「他の人と違うサービスを受けたい」「自分だけは特別で
いたいというお客様の心理に気づかない。そして営業マンは「君は凄い!」
「素晴らしい!」「仕事ができる!」とお客様に言ってもらえないことが
苦悩に変わる。


091207-02.jpg


「お客様のために最低金額を提示したのに、何でわからないのだろう?」
「どうして、お客様のために私は最低金額を提示したのに更に安くと
厳しいことをいってくるのだろう?」と思う。更に営業マンは「君は凄い!」
「素晴らしい!」「仕事ができる!」と言ってもらえるための行動をとる。

仕方なく売主のところへ行き、●●●万円を提示する。そして売主、買主、
営業マン、3人の苦悩が始まる。結末はどうなる事やら…。

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